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映画「ワールド・トレード・センター」



憎むべき悪を引き起こしたのも人間であったが、
その出来事の中で必死になって生きようとし、
同時にひとりでも多くの人々を救出しようとしたのもまた
同じ人間であった。

映画「ワールド・トレード・センター」公式サイトより


見て来ました、オリバー・ストーン監督の「ワールド・トレード・センター」。

ワールド・トレード・センターの内部に救出に向かい、瓦礫の下敷きになり、絶望と死の恐怖で極限状態に追い込まれた警察官たち。
そして、そんな絶望的な状況に巻き込まれた夫の生還を、胸が張り裂けるような思いで祈り、待ち続けた妻たち。
映画の主人公たちの姿を通して、あの日、あの時、あの場所で、あの状況を経験した何千という人々の衝撃、壮絶な恐怖と痛みと苦しみ、絶望と虚しさの一部を疑似体験したような気持ちになった重く、苦しい2時間だった。
まるで自分が瓦礫の下に閉じ込められて身動きが取れなくなったような息苦しさと絶望感を感じてパニックになりかけ、
一方で、夫の無事を祈り続けながらも、諦めと絶望で崩れ落ちそうになる妻の心境でじっとしていられなくなりそうだった。

同時に、どんな大きい衝撃と絶望の中にあっても、けして諦めず、信じ続け、助け合いながら闘い続けた人たちの姿に、人間に対する確かな"希望"と"勇気"も抱かせられたような気がする。

人々が人間性に対する信頼を失いかけたあの時に、
彼らは信じることの大切さを我々に取り戻させてくれたのです。

監督 オリバー・ストーン


私たち自身のことを語るというよりも
我々の物語を通して、
あの日に犠牲となったすべての人々のストーリーを語ること---
それが私たちの義務なのです。

湾岸警察官 ジョン・マクローリン


「プラトーン」で、敵であるはずのベトコンとの戦いというよりは、ひたすら最前線で戦った一人一人の米兵たちのリアルな姿を描き、ラストで主人公の青年兵士に"敵は我々の心の中に居た""我々はこの戦争がどんなものであったかを語り続けなければならない"(正確な台詞ではなく、こういう主旨の内容の台詞)と言わせたストーン監督らしいアプローチの作品だった。

いま語り継ぐべきなのは
"悲劇"の中に差し込んだ"希望"の光…
支え合って生きること---
あの日の出来事が呼び覚ました人間のあるべき姿。

映画「ワールド・トレード・センター」公式サイトより





最後にニコラス・ゲイジ扮するジョン・マクローリンが救出された時、瓦礫の山の間から見えた"青空"は、まさに絶望と悲劇の中から差し込んだ"希望"のように映った。

■「ワールド・トレード・センター」公式サイト(日本)
http://www.wtc-movie.jp/top.html
■「World Trade Center」official site
http://www.wtcmovie.com/

「…私はあの日に起こった人間的な出来事を見つめ直すことで
あの日以降、どんどん暗くなって行く世の中に、
一筋の希望の光を差し込みたかったのです。」

●【オリバー・ストーン監督 来日記者会見】(BIGLOBEストリーム)

「…私はいつも人間を描いてきました。」
「…抽象的な倫理などではなく、いつも"人間"を描いてきたのです。」

●【オリバー・ストーン監督・独占インタビュー】(BIGLOBEストリーム)

2006年10月20日 映画 トラックバック:0 コメント:0