映画「それでもボクはやってない」

周防正行監督11年ぶりの待望の新作、
「それでもボクはやってない」、先週見て来ました!(作品の紹介については
こちら。)
痴漢に間違えられた青年が裁判を通して無実を訴えて行く過程を通して、日本の裁判制度の問題点を時に痛烈に、時にシニカルに、時に可笑しく描いた社会派映画。
2時間半近くある長い作品でしたが、全く長さを感じさせない吸引力抜群の作品で、あと1時間位長くても大丈夫、もっともっと見続けたかった程。
痴漢の冤罪をテーマにしていると聞くと、痴漢に間違えられた主人公やその家族の苦悩や、無罪を勝ち取る為に戦う姿を中心に描かれると想像するところですが、この作品はそうではありません。
無実を叫び続ける主人公たちが突き付けられる、あまりにも理不尽な日本の裁判制度の現実そのものをストレートに再現して批判している作品。
"疑わしきは罰せず"の原則が実は逆、刑事事件で起訴された場合、有罪率は99.9%という現実、裁判というものは実は"裁判官"のものとも言える実情、裁判官が"無罪"判決を出すことがいかに大変なことかなどなど・・・愕然とする日本の裁判制度の信じ難い現実が、ある意味淡々と、しかし空恐ろしくなるリアルさで迫って来ます。
情緒に訴えて感動させるのではなく、ひたすら叙事的表現に徹することで、訴えたいメッセージを明確に浮き彫りにしているようです。
そして俳優さん一人一人のキャラクター設定と演技も本当に素晴らしかったです。
どの人物を演じた俳優さんの演技も妙にリアルで、映画というより、普通の映画やドラマでは省かれているような様子まで、そのままカメラに収めて見せられているようなドキュメンタリー風のリアリティです。
(実際の裁判は見たことがないのに、なんてリアル!と思ってしまう描写や台詞が多々登場。)
個性豊かで、演技派の俳優さんたちばかりでしたが、とりわけインパクトが強かったのが、裁判官役の正名僕蔵さんと小日向文世さん(善良でソフトなイメージがせ強いだけに、意外性大。)、留置房の詐欺師役の本田博太郎さん(見事な役作りに拍手です^^)、当番弁護士役の田中哲司さん(「ヒミツの花園」の編集長とは全然違います^^;)、そして痴漢に間違われる青年を演じた加瀬亮さん。
正名僕蔵さんの裁判官の演技なんて、思いっきりツボに入りまくり、もう一回見に行きたい衝動に駆られそうです。(笑)
(その正名僕蔵さん、あの
大人計画所属で、「スペトラ」の変な警官二人組の一人だったんですねぇ〜DVDを見返しました^^)
いや〜本当に良い味出してる俳優さんです。またお目にかかりたいっ!
それと、かなり衝撃を受けた俳優さんが
加瀬亮さん!
映画を中心に活躍している俳優さんらしいですが、あの演技じゃないみたいな普通っぽい表情と台詞回しが、とにかく素晴らしく光ります。
映画の中では、ちょっと気弱でぼっ〜っとしていて、冴えない雰囲気なのですが、「それでもボクはやってない」の公式サイトでアップされている映像での彼は、意外に饒舌で明るくて、とっても好青年で素敵!周防監督と話している内容も面白い♪(周防監督も面白い人ですよね^^)
そうそう、この映像の時の加瀬さんを見ていると(映画の彼じゃなく)、パクジョンチョルくんを思い出してしまった私^^ 何となく似てると思うんだけど♪ 注目の俳優さんです〜
「それでもボクはやってない」、とにかく必見の作品ですっ!!
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それでもボクはやってない (監督 周防正行)
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それでもボクはやってない オリジナル・サウンドトラック
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それでもボクはやってない―日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!
2007年01月27日 映画 トラックバック:0 コメント:2